【猫脱走 at 東京】

のりつんはお庭を見やりながら、暇を持て余しています。
虫さんや鳥さんが来るといいね。


今日はお菓子と全然違う話。

私が国分寺店の什器をせっせと作っていた6月頭のこと。
リビングに行くと庭にニクオさんのお姿。
そして相棒は悟ったかの様な顔をして庭に猫のご飯を置いている。。。
「え?脱走?ニクオさんだけ?」
「いや3匹とも。」
渉はやけに落ち着いているが、私は焦って外へ。
ニクオさんは庭にいる。
ちーちゃんは餌の音に反応して家の中に吸い込まれていった。一安心。
しかし、のりつんの姿が見えない。

彼は家の外に出るのが人生初で、危険な目にあったことがない。
道路に出て車に轢かれてしまったらどうしようと、物凄く焦りました。
すると相棒が
「塀を乗り越えてお隣さんの敷地に行ったっぽい」
と。
お隣さんの家の犬が激しく吠えている。
お隣さんにピンポンして事情を説明して入らせていただくと、室外機の陰に突っ伏しているのりつんを発見!
ゆっくり近づき、ガッと抑えました。
彼は全く抵抗する様子もなく、体が震え、不安そうに私をジロリと。
恐怖で動けなくなっていたようです。
「渉、ケース持ってきて!」
と叫び、
「つんちゃん大丈夫よ。」
と話しかけケースの到着を待っていました。


ちなみにお隣さんの奥様は私のすぐ横にいらっしゃいました。
「犬が吠えるから外を見たら真っ白な綺麗な猫が居たんだけど、あまりに綺麗だから野良猫ではないのかなって思っていたのよ。」
との事。
私は気が気じゃなく、のりつんを抑えながら、我が家の猫達の生い立ちを説明していました。
のりつんはまだ震えています。
その時、
「あっ!蚊が止まっている!」
とお隣さんがのりつんに止まった蚊を叩きました。
のりつん、初めての人に触られて恐怖マックスの顔。
私は焦って
「大丈夫です、大丈夫です!」
を連呼するの巻。
そこで渉がケースをもって現れ、のりつんを入れて無事に回収。
のりつんは抵抗するどころか、体から力が抜けきっていました。

のりつん、ちーちゃんが戻ったものの、ニクオさんがまだ。
彼は庭の隅にいました。
道路から塀に登って
「ニクオさん」
と言うと
「ニャー」
と。
前回、常滑で脱走した時は興奮した顔で返事なんかしてくれなかったけれど、今回は優しい目をしていました。
私をある程度信頼してくれたのかしら。
「あっちだよ。」
と家の方を指差すと、彼は素直にそちらを見ました。
そこには窓越しに不安そうにしているちーちゃんとのりつんの姿。
ニクオさんはおもむろに家の方に行き、無事に家に戻りましたとさ。

どうやらニクオさんは外に出て行ってしまった他2匹を見張るために出て行ったらしい。
ちゃんと家族が無事に戻ったのを確認して、家長としての任務を遂行して帰宅。

とにかく、みんな無事でよかった!
またこんなことがあるのかなと思うとぞっとしますが、
次回はもっとスムーズに帰って来れるかしらね。
まぁこちらの命は縮まりますが。