引越し先の図書館は
杉並区と比べ物にならないくらい広くて新しい。
平屋で視界が開けていて、
例えるならミースファンデルローエみたいな建物。
言い過ぎかしら。
そこで見つけた
イギリス伝統菓子の本。
ショートブレッドが妙に気になり、
ノンバターで面白いものができないかなと
試作したのが写真のお菓子。
その名も酒粕ショートブレッド。
酒粕をクッキー等の薄い焼菓子に入れると、
香りが飛んでしまうので、
かなりたっぷりの酒粕が入っています。
ここからはマニアックな話。
本来ショートブレッドは
たっぷりのバターが生地の繋ぎになっています。
だからそのレシピを菜種油で再現しようとしても、
生地がまとまらない。
かといって水を加えると、
仕上がりが固くなる。
酒粕に含まれるお酒は、
焼成段階で蒸発してくれるので、
生地に空洞ができて、
食感が少し軽くなる。
レシピ本で酒粕が使われたクラッカーをよく見かける理由の一つは、
きっとこれだと思う。
ちょっと久しぶりに
かなりマニアックな内容だけど、
最近はベジーやマクロビのお菓子を作る人も増えたし、
そんな人が
「マクロビ、ショートブレッド」
なんて検索してたどり着いて、
「へー」
なんて言ってくれたら
これ幸い。
お菓子作りは科学なのだ!