【焼菓子屋のアーモンドゆべし】

写真は厚木店で人気のアーモンドゆべし。
アーモンド、レーズン、クランベリーが入った求肥みたいなお菓子です。

このお菓子、何を隠そう焼菓子ではない!
「焼菓子専門店」
と銘打っているにもかかわらず、焼菓子じゃないものを出すのはどうなんだろう、軸がブレやしないだろうか。
今年1月に売り出す前に、そんなことが頭をよぎりました。

そもそもこれを作ろうと思ったきっかけは
「年配の方にも喜んでいただけるお菓子を作りたい」
という思いでした。
TSUCURITEは催事出店のみの時代から、常連さんの年齢層が”40〜60代の女性”と、他の洋菓子屋さんよりも高めだったのですが、
お店を構えてからというもの、その幅がググッと広がったなと感じていました。
20代の方もいらっしゃるけれど、60代や70代の方も結構足を運んでくださっています。
「柔らかくて、馴染みがあって、サイズが大きくないもの」
そんなくくりで、TSUCURITEらしいものってなんだろうと考えた結果、ゆべしにたどり着きました。

和と洋の要素が一つになった、アーモンドゆべし。

私自身も好きなお菓子なので、
「とりあえず出してみよう。」
と出した結果、両店ともに定着しました。
特に厚木は近所のマダムが集まってお茶をするという文化が根強く残っているので、
「ゆべしを6つください。」
と複数個購入される方も多く、お茶菓子需要に応えられているようでよかったと思っています。

「焼菓子じゃない」
というご指摘はその通りですが、それよりお客さんに喜んでもらえる方が優先かな、なんて開き直っています。
アーモンドは焼いているからよし、というどうでもいい言い訳とともに。

大枠を作って、その中で模索すれば軸はブレにくくなる。
その方が相手にも伝わりやすいし、迷走しにくいのは確か。
でも、たまにはその枠をピョイっと飛び出して、冒険してみるのも悪くない。
そこで軸がブレないように注意を払っていれば、その枠をもっと魅力的なものにしていくヒントが見えてくるから。

というわけで、TSUCURITEのゆべし、オススメでーす。