【フッカスと父】

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モロッコ版ビスコッティ、フッカス。
オイルが入っているので
ビスコッティより固くありません。
アニスがしっかり聞いていて、
中東っぽさ抜群です。
本来は卵&ベーキングパウダーを使うのですが、
ベーキングパウダーなしにチャレンジしました。
うん、いいと思う!
ここからはかなり私的なお話。
春に父のガン手術と祖母の葬儀を終え、
「いざ『つくりて』始動だ」
と走り抜けてきました。
「無理はしない」
と自分に言い聞かせてきたもの、
相手がいる事なのでそうも行かず。
でも私の作った物が旅立っていき、
「おいしかった」
「通販してください」
といった声は何にも変えられない充実感。
そうして自分の事ばかりを考えていた7月頭、
父に声帯ガンが見つかりました。
しかも結構進行しており、
全摘出です。
つまりしゃべれなくなるということ。
わかったその日、
父から電話で予定等を聞いていた時は、
「しゃーないね」
と元気に振る舞ったものの、
電話を切ってから、
緊張の糸が切れたかのように号泣。
やらなきゃいけない事はたくさんあるのに手がつかず。
そこで
「私が泣いている場合じゃない」
と言い聞かせてプールへ。
気力が続かず800mだけ泳いで、
少し元気を取り戻し帰ろうと歩いていたら、
七夕の笹と短尺を発見。
子供が戯れている中、
「父さんが元気になりますように」
と書いて吊してきました。
私がメソメソしてても意味がないし、
一番辛いのは父だし、
1人娘としてしっかりしなきゃ。
数年前の私だったら、
精神的にやられていたはず。
でもいろんな事を経験して、
今の私はだいぶ強くなりました。
「お菓子なんて作ってる場合じゃないのかも」
とも思いましたが、
自分の事でいっぱいいっぱいなはずの父が
「頑張ってね」
と言ってくれたのだからと、
娘は精一杯頑張ったさ。
父さん、本当にありがとう。
そして本日、
12時間かけて手術を行います。
母と2人で長い1日を過ごしてきます。
喋れなくなるけど、
意思疎通の方法はいくらでもあるから大丈夫。
父はこれから1ヶ月入院ですが、
元気に退院出来る事を祈っています。
みんなで手話のお勉強しなくっちゃ。