トルコ滞在の前半はホテルで暮らしていたのですが、
毎日ホテルスタッフに
「チャイ飲むかい?」
と声をかけてもらって、
ロビーでいろんな話をしていました。
トルコの事、日本の事などなど。
中でもフロント係の彼との話は
とても考えさせられるものでした。
2日目の夕方、ホテルに帰ってきて、
彼と小一時間程チャイを飲みながら話をしていました。
彼はかなり親日家。
最初は
「トルコはどうだい?」
とかたわいもない話をしていた。
それからお互いの職業の話、
ホテルの食事係の女性が彼の姉である事、
ボーイの1人が甥っ子である事、
などなどお互いの人となりを話をしていました。
途中で彼が
「君は結婚しているんだね。子供はいるのかい?」
と私の指輪を見ながら言った。
「あなたは?」
と聞くと
「僕は未婚だ。」
と。
トルコの人と話していて思うのだけど、
トルコ人男性の未婚率って結構高いと思う。
見た目はいい年のおじさんやおじいさんが
「ガールフレンドが・・・」
なんて事を話しているのをよく聞いた。
それは置いておいて、
「あなたの出身はどこ?」
と聞くと彼は
「実はトルコ人ではないんだ。ギリシャ出身だよ。」
と言う。
1枚目の写真が、
その説明の時に書いてくれた図。
28年前にトルコに来て、
国内の色んなところを転々として、
イスタンブールに5年目だという。
なぜトルコに来たのかを聞くと、
「ギリシャは経済的に破綻している。ギリシャにいてもメリットがない。」
と。
一見クールに聞こえるけど、
母国愛って誰にでもある物だし、
そうしなくちゃ暮らせないという現実って悲しい。
不況だとかお給料が下がったとか、
不平不満を言っている日本人って小さいなと思った。
そして
「なぜ日本が好きなの?」
と聞くと、
「メンタリティが似ているし、思いやりの心がある。」
と。
親日家がみんな口を揃えて言う理由です。
私からしたら、
日本人よりもトルコ人の方が
誰にでも優しく接すると思うんだけどな。
こうして毎日のホテルでの会話で
私はたくさんのトルコ語と英語を学びました。
ほぼゼロからのスタートなので、
その伸び率はかなり高く、
できる会話が増えていくのはとても楽しかったなぁ。
そしてここからはおまけ。
彼と話し終わってお部屋に戻って2時間後、
ホテルにて停電。
一応フロントに行ってみると、
非常用照明に照らされた彼が
絵に描いた様な頭の抱え方をしていました。
もう1人のスタッフは
「Tamam!」 ←OK
とすっごい笑顔だったけどね。