【まずこちらが自己開示をする】

5月の製造を終え、私は常滑へ帰ってきています。
写真は朝ジョグの途中にある工場。
風情のある雰囲気でしょ?

今月は10日間にぎゅっと予定を詰め込んだ東京滞在で、
いつにも増してフル回転な日々でした。

今日は5月のイベントを振り返ろうと思います。
パンタスティック@コクーンシティ(さいたま新都心)、想像以上の売れ行きに驚きました。
後日、鬼子母神手創り市の常連さんから
「コクーンでつくりてさんのお菓子を見つけてびっくりしちゃった!あと数個しかなかったわよ。」
と伺いました。
ありがたい、しかし機会損失とも言える状況。

そして鬼子母神手創り市、こちらはパン祭りの影響で例年の5月よりも人出があり、常連さんも多数いらっしゃって、終始ワイワイと楽しい1日でした。
その中で印象的だった2つの出来事。

一つ目は、つくりてのお菓子を
「安いですね。」
とおっしゃるお客さんが多かったこと。
素直に嬉しかったです。
苦労を評価して欲しいわけではなくて、そのお菓子の価値が値段よりも上だと評価してくださったことが嬉しかった!
お菓子のブランディングをやっている方や同業種の方、そうでない方もそう仰って下さり、自信につながりました。
“お菓子”と一言で言ってもピンキリで、価値基準をどこに持ってくるかで値段感覚は変わりますが、
唯一無二のものづくりをしたいと改めて思った瞬間でした。

2つ目は初めてお会いしたお隣の出展者さんとの会話。
私はいつも通りの過ごし方をしていました。
目の前を通るお客さんや立ち止まったお客さんに話しかけ、
常連さんとはプライベートも織り交ぜたお話をする、いつもの私のスタイル。
するとお隣さんが
「つくりてさん、トーク力が半端ないですね。」
と。
これだけだと芸人ばりの話術を想像されてしまいそうですが、詳しく聞いたら、
・見知らぬお客さんに自然に話しかけること
・自己開示しつつ、常連さんのお話を引き出すこと
を褒めてくださったらしい。
加えて、
「つくりてさんのお客さんは、会話を楽しみにいらっしゃってますね。」
と。

まず最初に、たくさんの人に話しかけるのは完全に素の私が出てしまっているだけです。
目の前を通る人のブローチが気になったら
「そのブローチはどこで買ったんですか?」
と聞きたくなるし、子供を抱いて暑そうにしている女性がいたら、
「湯たんぽ抱えてる感じですね。」
と言いたくなるし、見たことのある顔であれば、
「手創り市によくいらしていますよね?」
と言いたくなるし(顔を覚えるのは得意)、私が好きなヴァンテアンさんのバケットを持っていたら、
「それおいしいですよねー!」
と言いたくなる。
ただそれだけ。

会話の中で私がプライベートの話も織り交ぜるのは、仕事とプライベートを分ける必要がないと思っているから。
私が自己開示すれば、相手も自然と自己開示してくれて、信頼関係を築ける。
仕事でもプライベートでも、
古くからの知り合いでも初めての人でも、
私は相手に興味があるし、信頼関係を築きたい。
たとえ1度きりしか会わないとしても、その時間を心地よいものにしたいなと思っていたら、
自然とそんなスタイルが出来上がっていました。
そしてそれが周りにも伝わるほどになっていたんだと思ったらジンワリと嬉しさがこみ上げてきました。

最後におまけ。
こんなオープンな私ですが、台湾に行くとまだまだだなと思います。
台湾人は見知らぬ人にも親身になって対応してくれるし、
話すときの距離もものすごく近くて、
”昭和のお節介おばちゃん”みたいな人が多いから。
そんな人に会うたびに、
「私もまだまだだなぁ。」
なんて思ってオープンマインドを心がけるわけですが、日本だと
「開けっぴろげだね。」
と言われて、少々混乱したり。
それでもやっぱり私は壁を作らずに生きたいですな。