【東武百貨店に出店しました】

10月、東武百貨店池袋店に1週間出店しました。
写真はいつも楽しそうに働いてくれるまみちゃん。
忘れないように今回のポップアップについて書き留めておきます。

前に出店したのは2年前。
百貨店の端っこのベーカリーエリアでした。
そして今回は少し中心に近い洋菓子エリア。
うちほど知名度が低くて、小規模なお店が出てる場所ではないのは明確です。
もちろんその中でも1番端っこの場所ですが、期待されていないチャレンジャーだからこそ、やれるだけやってやろうじゃんと。
守るべきものなんてないんだから。

具体的な日取りが確定せず、まぁオジャンになる可能性もあるなと思いながら、
「どうせなら、何か新しいものチャレンジをしたい」
と考え始めたのは夏前。
常に目の前のことに追われていて、後回しになっていたし、
それは店舗にも還元できるから、いい機会だなと。

具体的には、

・今のつくりての屋台骨ブリオッシュをブラッシュアップすること
・体裁が整ったギフトの拡充(これはつくりて自店舗でも求められているもの、そして強み)
・ショーケース陳列で世界観を表現すること(これまで2回チャレンジして、どうも納得出来る仕上がりにならなかった)
・つくりての既存客より若い層に響く商品を開発したい

このあたりを考えていましたが、夏の閑散期に
「暑い(体も心もついていかない)」
「これほんとに喜んでもらえるんだろうか」
と思いながら準備するの辛かったー!

そして出店日が10月に決まり、大急ぎで菌検査に新商品を出して(賞味期限はそこで決まります)、そこから怒涛の9月。



デパートに出店する時、私の場合は1ヶ月前までにラインナップを確定して、そこからフルスロットルで製造を始めます。
特に百貨店では在庫切れは絶対NGなので必死。
加えて今回は他の催事がその前後、そして同時進行で途切れなくあり、17時間製造の日々が続きました。
その側、資材や食材など出費が続くので、
「こんなにお金使って大丈夫か?」
と不安になりながら製造を進め、ついに出店日前日。
百貨店閉店後に荷物を搬入して、セッティングします。

もうね、心も体が疲れ切っている状態で搬入だし、苦手なレジできるかなとか、お客さんに喜んでもらえるかなとか、とにかくプレッシャーが1番かかっている時だから、この日が1番辛い。
陳列デザイン担当の渉の指示のもとマッハで進めていき、それでも23時の制限時間になって退散して、その帰り道の車の中で
「なんか、ダメだよね。」
「全然ワクワクするようなディスプレイになっていなかったね。」
とお互い感じていたことを話し合うの巻。


もちろん陳列のやり方だけでどうにかなるものじゃなくて、そもそも商品力が低いからそうなるわけで、
「前回より成長するどころか、後退してしまった」
と落ち込みました。
ここ10年くらいで1番どーんと。
でも諦めたらそれまでなので、今出来ることをやろう、そこに望みを託そうとすぐ心を入れ替えられるのは私の強み。
落ち込むのは2時間くらいで引き上げないとね。


・つくりての黄色成分が少ないから増やそう
・ボリューム感を出すためにお皿にお菓子を積もう
・ショーケース内を見た時に上下でリンクしづらかったから、つながりは横配置でもたそう。


そんな事を考えて準備した午前3時。
(渉も疲れ切って玄関ドアを開けっぱなしにして、ニクオ&つんつんが脱走して大騒ぎするという事件が起きたのも、この日の夜中3時ね)



翌日、つまりは初日、私は製造が間に合っていないので、渉が現場に行くことに。
朝早く渉がカブに乗っていくも疲れてるから迷って着かず、初日朝のお店番担当のりちゃんが機転を効かせてお皿のディスプレイをやってくれて、渉がついた頃には
「なんかいい感じ」
になっていたというオチです。
搬入時は照明が薄暗かったことも影響して、かなりやばい仕上がりに見えただけだったんだな。


そこから、レジ操作、在庫管理、陳列など仲間がほんっとに、ほんっとに私以上に尽力してくれたおかげで、全てが日に日に良くなっていき、無事終えることができました。(ちょっとネガティブな考えさせられることもあったのですが、それは少し整理してまた書こうと思います)

ちなみに課題
・今のつくりての屋台骨ブリオッシュをブラッシュアップすること
 →私担当。ある程度できた。
・体裁が整ったギフトの拡充(これはつくりて自店舗でも求められているもの、そして強み)
 →渉担当部分は缶入りギフトの体裁、ギフトに同梱する商品説明の作成。由衣担当はお菓子の開発。できた。
・ショーケース陳列で世界観を表現すること(これまで2回チャレンジして、どうも納得出来る仕上がりにならなかった)
 →主に渉担当。木を基調として、ビジュアルポップを加えた構成。遠くからのアイキャッチは積み上げたお菓子と黄色。現場でより良くしてくれたのは仲間に他なりません。できた。
・つくりての既存客より若い層に響く商品を開発したい
 →私担当。ブリオッシュは中高年、ナッツサンドはもう少し若い層と住み分けができる商品ができた。
・売上
 →ノルマが明確ではなく、はっきりしたコメントをもらえるわけではないから評価が難しいのですが、周りを見渡した感じ、あの1番端っこでかなり健闘したと自負しています。つくりてのポップアップとしては過去の1.2倍くらいに伸びたので前進。


全てが荒削りですが、ひとまずトライアンドエラーできて、一定の手応えを感じられて嬉しい。
これを厚木店や国分寺店のお客さんに、通販のお客さんに、ずっとお世話になってる催事パンタスティック!!のお客さんに、還元していけると思うと本当に嬉しい。
同時に課題もしっかり見つけてきてますよ。
一つ課題をクリアしたと思ったら、その3倍くらいの課題が降りかかる。
人生ってそんなもんなんだろなと思ってます。


応援してくれる友人、お客さん、ありがとう。
サポートしてくれる仲間、家族、ありがとう。
今回は終わってからも催事や地元企業への出店、台湾遠征などバッタバタだったのでもぬけの殻にならずに今に至ります。
製造は今も朝から晩まで焼き続ける状態で、
ランニングをする時間を取れないことは不満ですが、長い人生の中でこんな忙しくできるのももう何十年もないなと思うと、やり尽くせる喜びに満ちています。

また機会をいただけたら、その時は何やろうかね。