
今日は先日参加したこくフェスについて。
つくりては国分寺の各所で行われた音楽のイベント「こくフェス」の一つの会場、かきばたけテラスに出店させていただきました。
子供向けのワークショップ、ドリンクやフード、雑貨やお菓子の物販、そしてステージでは音楽の演奏があります。
車なし生活が基本の国分寺で、駅からだいぶ歩く場所なのに、たっくさんの子供から年配の方が楽しんでおられました。
この会場は昨年つくりてで使わせて頂いたいちじくの生産者、糸萬園の本多さんのかきばたけ。
主催者のお一人でつくりてにもよく来てくださるランドスケープデザイナーの高沖さんが
「来年は柿のお菓子があるといいなぁ」
とつぶやいていたので、昨年秋に瓶詰めにしておいた糸萬園さんの柿を使ったお菓子、
「これ、良かったら」
と本多さん下さったホップを使ったお菓子も用意しました。
ホップは苦味があるから子供には向かないけど、なかなかに面白い食材だからもう少し深掘りしたいところ。
このイベントの運営はボランティアです。
事前にたくさんの用意をしてくださって、当日の設営と撤収はみんなでやって、最後は本多さんのお庭で打ち上げをするというもの。
手作りのイベントとはいえ、ランドスケープや建築、都市計画系のプロが集っているから
「最小限のものでみんなが心地よい場づくり」
ができているのがほんとに素晴らしい。
見え方や動線はもちろん、自然とお客さんに楽しみ方が伝わるような設計がされています。
大人達がワイワイと、仕事じゃないからこそ、できるところもあるのかも。
(私も台湾でマーケットの運営側をやっているハシクレとして、事前準備や構想や出店者対応がどんだけ大変なのかは理解しているので感謝の限り。)
ここからはマーケットが好きで開業したほどの私のマニア的考察です。
今や日本の至る所でマルシェというものが開催されていて、企業が運営するものも多い。
立派な什器と、汎用性の高いフォーマットに則った構成のマルシェは効率がいいし、コンテンツとしてどこに持って行ってもそれっぽいものは作れるけど、“それっぽいもの“の範疇は出られない。
出店者やお客さんに合わせた設計ではないし、そこに集まる人が想いを共にできる事前のコミュニケーションが不足するから、どこか無機質というか人の温かさみたいなものがなくなってしまうから。
一方、小規模な手作りのイベントは各参加者の個性に合わせられるのがいい反面、出店者側視点の場づくりになりがちだと思います。
出店者側がやりたいことや売りたいものや都合が前に出過ぎて、お客さん視点が疎かになってしまったり、押し付けがましくなってしまったり、近しいイベントを踏襲したものに終始してしまいがち。つまりこちらも“それっぽいもの“の範疇は出られない。
その中でこのイベントは
「かきばたけという場所をお客さんにどう楽しんで欲しいか」
に真正面から取り組み、ここにしかないものをお客さん達と出店者側も含めてみんなが共有できていると感じました。
第一回の昨年からブラッシュアップされて、お客さんが溜まれる場所があったり、回遊性もアップ。
(個人的にはありがたいことに販売が忙しくて、昨年より音楽を楽しめなかったのが後悔ポイントです。)
すごいよ、本当に素晴らしい!
私は
「エネルギッシュですよね」
「アクティブですよね」
とよく言われるのですが、こうして私の周りには “ どうかしてる大人たち ” がたくさんいてくれています。
私なんて普通の中の普通。
会社員や自営業やりながら趣味クオリティではないイベントを開催している人、会社員やりながら趣味レベルではないカフェを通して社会問題に取り組んでいる人、会社員しながら地元のコミュニティの再生に取り組んでいる人などなど、世の中的にはぶっ飛んでるのかもしれないけど、私が尊敬する心地よい人たちです。
そのような活動の過程でスキルや仲間や人望やいろんなものが集まって、備わって、さらにその勢いは加速していくということも目の当たりにしています。
そういう方々に限って、誰かとお話しするときには対等な姿勢なんだよなぁ。
私のような小物にもリスペクトの気持ちを持って察して下さっているのが伝わってきます。
つくりてと會田由衣がその輪の中にいられることに感謝して、どう答えていけるか日々精進です。
最後につぶやき。
イベント前に私が考えていたことは、
「私がこのイベントでお菓子屋として期待されていることに全力で取り組んだ上で、このオモシロい人たちに何かできるか。」
でした。
今回は出店料が売上の◯%、上限は◯◯円となっていて、どう考えても運営側は利益ど返しで地域の人たちと楽しもうとしていることは明らかだったので、
「必ず上限額を支払う!」
と決めていました。
「売上を上げる = お客さんに喜んでもらえるパフォーマンスをすること」
なので、誰にとってもプラスになるはず。
そしてみなさんのおかげで無事に目標は達成。
もう一つは服装のテーマを
「柿ばたけリスペクト」
として、手持ちの柿色を散りばめ、かつ体型的に似合わないスタッフTシャツをそこそこ着こなせたと自画自賛。(スカーフは大学入学式のために買ったやつだから24年もの )
あー、満足!!!