【チャリティーお菓子教室第二弾 親も子も人間だもの編】

写真は後半に出てくるお話のもの。
(えんむすび毛木さん撮影ありがとう!)
今日は私がチャリティーの親子お菓子教室をやるにあたって考えていることを書きたいと思います。

家庭環境に関係なく、
「いろんな経験をする機会が平等にあってほしい」
と言う願いから、ひとり親向けフードパントリーのえんむすびさんにもご協力いただき、開催しています。
なぜ
「いろんな経験をする機会が平等にあってほしい」
と考えるかは、
「考える力は生きる力、その考える力をつけるためにはまずいろんな経験して、視野を広げて、選択肢を増やすことが大切だと思うから」
です。
また学校や塾などはある程度、一律のフォーマットに則るしかないぶん、私が講師をさせていただくお菓子教室はできるだけ自由度が高い形を目指しています。
疲れちゃったら休んでいてもいいし、作ったクッキーが大きくて袋に入らなかったらラップに包めばいいし、他人に危害や迷惑をかけない限り、
「これをこうしなきゃダメ」
というものはありません。
クッキーの形やサイズがどうであれ、美味しく焼けるレシピを作ったあたし、グッジョブ。

途中、一人の女の子が涙目で一人佇んでいました。
「どうしたの?」
と聞くと、もう嫌だと。
お母さんに聞くと、作業を独り占めしてお兄ちゃんの分までやろうとしたから怒ったら、拗ねてしまったと。
お母さんは子供が悪いことをした時に叱るという役割がある。
だとしたら、私の役割はなんだろうと考えました。
「この企画に関わる人全員が笑顔になるよう尽力する」
だと思ったので、
「やっぱりお兄ちゃんも一緒に楽しむことが大事だと私は思うよ。みんなでやったほうが楽しいもの。」
と諭したあと、
「よし、じゃあ気分を変えて、シールにお絵描きしようよ。」
というも、彼女は嫌だとまだ拗ねている。
「えー、かわいいシールを書こうよー、私に見せてよー、見たいなー。」
「いいじゃんいいじゃーん。」
まるでだだをこねる子供のように話しかけて、テーブルに誘導したら、意外と素直に着いてきてくれました。
そしてそれからシールに絵を書いて1枚出来上がるごとに私のところへ持ってくれるから
「わぁ、いい色だね。素敵だね、綺麗だ!」
と返すと徐々に笑顔が戻ってきて、私の後ろをついて回るようになりました。
お母さんに
「すみません、ありがとうございます。」
とおっしゃっていただいたのですが、私もハッピーな気持ちなので何の問題もなし!


クッキーの形、シールのお絵描きなど、子供たちに
「すごい面白い形だね。」
「美味しそうじゃーん。」
「シェフ、さすがです!」
と私が思ったままにいいところを伝えると、子供たちはまんざらでもない顔をします。
彼らから見て私は ”大人” であり “プロ” 。
そういう人から褒められる経験って自信に繋がると思うから、積極的にいいところを見つけて褒めるようにしています。
子供時代に褒められる経験は自分で自分を認める力、自尊心の形成に大切だと思うから。
そして結果的に、嬉しそうな子供の姿、成長した子供の姿を見た親御さんが親としての自分を誇らしく思えたらいいなと思っています。
子育てって、いやでも周りとくらべてしまう場面が多いだろうと子供のいない私でも推測できるのですが、親だって人間だもの。
うまくいかない時が多々あったとしても、自分なりに考えて精一杯を尽くしている自分を認めて、
お母さん、お父さん、もっと自信もっていこうぜーって。

あるお母さんから、
「ゆいさんって子供に慕われるでしょう?」
と言われました。
「たぶんね、私が子供みたいだからよ。」
というと
「言いにくいことを本人が言ってくれた」
と2人で笑うの巻。
側から見て、子供みたいなおばちゃんがイタいのはわかるけど、私は目の前の人(子供)と話している。だから側からどう見えようと関係ないわと振り切れるのは、私がおばちゃんになった証でしょう。

厚木ガス社員さんも、えんむすびさんも、参加者の皆さんにも、楽しかったと仰って下さったお言葉がお世辞だとしても、私はアホなのでそのまま受け取らせていただきます。
次はちょっと嗜好を変えて7月に開催予定です。