【殻をやぶる】

写真はいちじくのケーキ。
近年、日本でもいちじくの品種が増えてきて、いちじくお菓子が好きな身としては嬉しい限り。
昔、トルコで食べたいちじくのお菓子、美味しかったなぁ。

今日はちょっと別の話。
「由衣さん、英語できるんですね」
と言われることもありますが、はっきり言って私の英語は「できる」というレベルではありません。
最低限のことを聞き取れて、話せる、というレベルです。
先日のカナダでのデモンストレーションは英語でやりましたが、これは練習して挑めば問題はないし、
質疑も皆さん分かりやすく話してくれるので問題なし。
私は準備をして、堂々と笑顔で現場に立つことが責務。
加えて私はいく先々で「チームつくりて」としてサポートしてくださる仲間がいます。
たぶん、私が頼りなさげに見えるのは万国共通で、サポートしなきゃという奇特な方が周りに集まってくれるんだと思います。
カナダではエミリー、ロビン、ジェシカ、ベッキー、マチルダ、アン、マイケル、チャーリー、そしてボランティアの皆さんもありがとう。
(どんだけたくさんの人に助けられてるんだ)

ちなみにカナダのような移民が多い国は、同じ英語でもいろんな訛りの人がいて、私みたいなペーペーは聞き取れる英語と、聞き取れない英語があり、困ることもあります。
聞き取れない人は別言語と思うほどに聞き取れない!
でも、カナダはそういう私みたいな人を受け入れる土壌がある。
分からないからってイラつかれるのは空港くらい。
現地の人曰く、
「違う民族を否定する事は恥ずかしい事だという教育を受けている」
とのこと。
教育って大事だなとしみじみ。

そして話をする時、アメリカやカナダの人は相手を肯定する言葉がちょくちょくはさまることも素晴らしいなと思って聞いています。


「ここで食べる?持って帰る?」
「持って帰ります」
「わぉ!それはいい選択ね。」

「ご注文決まりましたか?」
「これにします」
「最高な選択ね。私も賛成だわ!」

こんな感じで相手がした決断をいちいち肯定する合いの手が入る。
こういう文化の中で生きてきたら、自然と自己肯定感が高まるだろうなと思うのです。
日本でいうところの
「へー」
「そうなんですね」

「いいね」
「それはいいですね」
に変えたらいいんだな。
日本にはない習慣ですが、私も実践していきたいところです。

言葉が不自由だと、不安なことも多い。
ただちょっとだけ勇気を出して一歩踏み出せば、そんな事はちっぽけな事だとわかる。
いろんな価値観に触れることは人としての成長に繋がると信じています。
話せなくて困った時に恥ずかしいと思う人もいるだろうけど、言語に関わらずその時できる精一杯をやってそれでバカにされたとして、自分の価値は変わらないし、そのような人を相手にする必要はなくて、
「この人はそういう価値観なのね」
と俯瞰してみたらいい。
これが
「ゆいさん強いよね」
と言われる所以だと思いますが、私はそう思っています。

こんなことを書くと、
「海外へ出ていくべきだ」
と主張しているように思われるかもしれませんが、そんなつもりはさらさらありません。
日本人として漠然とした欧米に対する憧れが染みついているのは承知ですが、
私は外に出ると日本や日本人の素晴らしさを感じます。
日本人であることを誇りに思うし、
各国の人がそうあっていいと思っています。

ただ、もし新しい環境に行ってみたいけどちょっと怖いな思っている人がいたら、
えいっと一歩踏み出してみるのもいいかもよ。
外を見て自分や自分の環境を客観的に見ることは
自分の弱さを知ることに繋がり、
自信をつけることにも繋がるし、
他者に対して寛容になることにもつながるはずだから。

いくつになっても自分の殻を打ち破ることは続けていきたいもんです。