写真はバンクーバーのファーマーズマーケットにてスタッフ達と撮ってもらった写真。
あたしの貧弱さったら!
毎週水曜、木曜、土曜、日曜にはバンクーバーのどこかでこのファーマーズマーケットが開かれています。
7年前に私がバンクーバーに2ヶ月弱滞在した時には全箇所を何回も周り、
「次回バンクーバーに来られることがあったら、何か手伝いたい。」
と思ったので、
今回のバンクーバー行きが決まってすぐ運営側に連絡を取って、
「何かできることがあったらやらせて欲しい。」
とお願いして実現しました。
開始のベルを鳴らしたり、掲示物を配ったり、お店番をやったり、
役に立てた実感はありませんが、第一歩としては十分でしょうと。
マーケットに関わる人はみな同じ想いなんだなということを実感できて、
なんだか変な安堵感に包まれました。
そしてここはスタッフ達がみんなテンション高く楽しんでいて、それだけで現場がパーっと明るくなる。
私も見習いたい、見習おう。
海外未経験の方、ツアー旅行しか参加した事がない方がここからの文章を読んだら
「海外ってこわっ!やっぱり日本がいい。」
と思うかもしれません。
渉の両親や兄弟も日本から出たことがないので、カナダの楽しかった話をしても最後は
「海外はおっかねぇ、やっぱり日本がいい。」
と言います。
確かに日本は概して平和だし、私も好き。
日本国籍の人にとって暮らしやすいのは事実。
ただ私は外に出て、知らない世界を実際に体験することにも意味はあると思っています。
そして、バンクーバーは東京より治安が悪いけど、
自然は多いし、フレンドリーで笑顔の人も多いし、平日夕方からは海辺でのんびり過ごす人も多いし、環境問題に対する意識も高いし、人種の違いに対して日本より寛容だし、素晴らしいところがたくさんある。
何事も、視点をどこにおくかによる。
今日はキラキラしたバンクーバーの少し違う側面のお話です。
正直なところ、久しぶりのカナダでの活動は気持ちが満たされたと共に、
私には珍しく精神的な疲れやほころびが大きくて、いまだに引きずっています。
なんだか、調子が狂っておる!
大きな理由は、治安の悪化を感じさせる場面が多々あったから。
以前のバンクーバーは、
「この通りと、この地区を避ければ平和。」
そんな場所でした。
日本人的には
「ヤバい通りがあるのかい!」
とツッコミが入りそうですが、まぁそんなもんです。
歌舞伎町とか非じゃない、日本は平和だもの。
私は1人で海外に行き始めた時から安全情報はしっかり調べて、危険を感じたら露骨に避けたり、はっきりと意思表示をしています。
危険だと思って、コントみたいに直角に曲がったこともあります。
日本の平和さは分かっているし、力の弱い女性や日本人が標的にされることも事実だし、自分を危険に晒すことは人に迷惑をかけることだから。
ただ今回は7年前のバンクーバーとは違って、昼間に普通の市街地を歩いていてもゾッとする場面が多く見られました。
道端に人が転がっているのは普通、スーパーやコンビニ、ファストフード店やガソリンスタンド前が占拠されていたり、スーパー内で盗もうとして捕まっている人も見ました(各店舗の警備員の数、かなり多い)。
危険な人はどの国だって一定数いるけど、カナダの怖いところは薬で壊れてしまっている人が多いこと。
こちらが想定する「危険な人」の範疇ではない動きするから怖く、道端の柵に布団が干されているかの様に引っかかっている人や、道端でかろうじて車椅子に座ってる人も多く見られました(カナダ国民は政府が医療費全額負担なのでそういう溜まり場で車椅子を多く見かけるのかなと推測。)
地元の方に聞いたところ、カナダの政策でハードドラック中毒者への偏見をなくそうと一定量の使用や保持を容認したところ、治安が悪化、その後ふたたび禁止に戻すも時すでに遅し、との事。
午前中に明るい通りを歩いていて、何か気配を感じてふと見たら、ぱっと見はフツーの人が物陰に半分寝そべった状態で注射器を手にしている姿は衝撃的だったな。
たぶん、一生、忘れない。
以前から
「この地区は危険だから近付かない方がいい」
と言われていた場所は今
「夕方以降、この地区を通るバスに乗らない方がいい」
と言われていました。
私はお昼間に現地に暮らす友人とやむを得ずそこをバスで通過したのですが、目の前には言葉にしがたい景色が広がりました。
これぞ、 リアル版バイオハザード。
友人はバスの窓の外に広がるその光景に唖然とする私に
「こわいね。私も夕方以降は近づかない。」
と言って、じっと前だけを見ていました。
見ないようにするとか、感情に蓋をするとか、普段の生活の中にそういう状況があることは不健康だよなぁ。
私がこの環境を改善することはできないけれど、
「一人で海外にいっちゃうタイプの人」
として、こうして書き記すことに意味はあるのかなと思っています。
40年生きてきても、まだまだ知らないことばかり。
私はいろんな視点でモノを見て、自分の視野を広げて、自分自身が誇れる生き方をしていきたいと改めて思ったのでした。
にしてもさ、今回はパンチ強かったぜ!