カナダから帰ってきて、名古屋の販売が終わって、少し落ち着いた今日この頃。
簡単にカナダのレポートをば。
8月31、9月1日、2日にバンクーバーで行われたイベントでお菓子のデモンストレーションをしてきました。
「How do the foods you see blend into diversity or become something new?
あなたが目にする食べ物はどのように多様性に溶け込み新しいものへとなるの?」
というスタッフからの問いに対する私の回答として、お菓子作りに対する姿勢をお話しして簡単なお菓子作りをお客さんと共にするという3日間でした。
オーブンがない環境だったので、お野菜を使った練り切りをみんなで作りました。
70人分のあんこ7kg仕込んだ私をほめてー!
仕込ませてくれたバンクーバーのチョコレートショップBETA5のオーナーさんに感謝。
焼き菓子屋なのに焼いていないお菓子は不相応ですが、私は
「与えられた環境でできることを精一杯やる」
これが大切だと思っているので、いいのです。
7年前に参加した時に現場で知り合った仲間たちと再会して、
私が姉と慕うイベントの副ボスのジェシカと8ヶ月ぶりに再会して、
私のことを子供のように可愛がってくれる母アイリスとも7年ぶりに再会して泣き、
新しいスタッフたちとも最後の日にはくだらない事で笑い合う事ができて、私自身が
「お菓子はコミュニケーションツールだ」
ということを改めて感じる事ができました。
これがなによりの収穫。
そして国籍問わず、私は自然と相手の気持ちを吐露させる雰囲気(?)があるようで、
一回り以上若い子達と話していると、彼女達の不安や悩みなども垣間みる事ができて、なんだか寄り添いたくなったのは年の功ってやつかな。
滞在時は毎日その様子をInstagramにあげたので詳細はそちらをご覧下さいませ。
あたし、子供みたいにキラキラしてたから!
そしてイベントが終わった翌日、スタッフ達と親睦を深めつつ、ご飯を食べて、たくさん話をしました。
英語圏に1週間滞在したら私の英語適応力もそこそこ取り戻せるらしい。
そして私は中国語を習い始めたし、
スタッフの中には日本語を勉強している人もいるので、
英語ベースで、中国語と日本語が入り乱れながら、お互い理解し合おうとする姿勢があるから心を通わせることは簡単なのだ。
その日はお昼からみんなで過ごし、最後はジェシカの家でジェシカのお父さんが作ってくれた晩御飯をご馳走になって、ずーっと話をしていました。(ジェシカのお父さんは日本人相手に講義をすることも多いので、かなり日本語がお上手。)
そして最後はジェシカと
「またね!」
とハグをして別れたのでした。
私にとってジェシカは親族と友人の間みたいな存在らしく、必ずまた会えると分かっているから別れるときも寂しくない。
2人して泣いた7年前とは違って、関係性が熟成されてきている証だね。
正直なところ、この先に何かあるのか、何もないのか、それはおそらく私次第です。
今回行くことを決めた時からジェシカ、ボスのチャーリーは
「ユイ、これは始まりだ。」
と言い続けています。
私のことを信頼して、アーティスト枠でオファーしてくれているだけでなく、スタッフの輪に入れてくれることはとても嬉しくありがたい。
↓しれっと提供されたスタッフ証と屋台の飲食券
その一方で、私は彼らに期待されている役割を果たせるのか、
それを曇りない気持ちで楽しめるのか、
まだ判断がついていません。
私は本音では飲み込まれていきたいけれど、
100人中95人はやらないと判断するだろう案件です。
本業であるお菓子屋業が疎かになるのではという危惧もあります。
引き受けるからには、つくりての体勢を整える必要もある。
どうするか、頭の片隅で数ヶ月考えるつもりです。
自分を取り巻く人や環境が徐々に入れ変わり、
自分自身も歳を重ね、
なんとなく帰路に立っていると感じる41歳夏です。