【出来ない自分】

写真はレモンピールとココナッツのクッキー。
夏だねぇ、お酒にもあうねぇ。

ひたすら目の前の製造に追われる状況は解消しているものの、
時間が足りない、知識が足りない、技量が足りない、
そう感じる日々です。
気合いと根性で ” 無難なもの “、” 優等生なもの “を作ることはできても。
世の中にないものを作り出す想像力を働かせることが、私は苦手。
時に言葉の不自由さを感じながら、調べて、考えて、実験して、連絡して、返事をもらって、の繰り返しです。
楽な方に逃げたくなる自分を見張りつつ、息抜きしつつ、粘りどころはしばらく続きます。

先日、市の50mプールが始まったので渉と行ってきました。
暑い時期はランニングよりプールの方が安心して運動できます。
がしかし、私はプールが子供の頃から大の苦手で恐怖心との戦い。
どうにか克服したいと昨年やっと恐怖心なくクロールを泳げるようになりました。

そして今年、
「苦手は克服した。昨年の調子で泳げば大丈夫。」
と余裕こいていたら、普通にできていた平泳すら息継ぎが上手くできなくなってて愕然。
50m泳ぎきれず休み休み向こう岸へ行き、
とりあえずそこで
「calm down 」
「できるから安心しなさい。」
と頭真っ白になっている自分に言い聞かせましたとさ。
渉にも心配されましたが、ゆっくり慎重に何往復かしたら、緊張感はとれないまでも、一応泳げるまでに復活しました。
敵は強かった、今年の夏は新たな気持ちで挑みたいと思います。

私は、苦手なことには積極的に挑みたくなる性分です。
運動はからっきし苦手なのに、30歳からランニングを始めたし、
大雑把な性格なのに、お菓子屋を生業にしている。
その理由は、自分に負けたくないという気持ちがとても強いからだと思います。
そして苦手だと思っていることは自分の思い込みで、
やり方を少し変えたら得意にできるんじゃないかと思っている節もあります。

実際、ランニングは生活に欠かせないものになったし、
水泳も続けていれば、苦手意識はなくなるはず。
王道なお菓子屋さんがやる繊細な作業は性格的に向いていないけど、焼き菓子屋さんというベイカーに近い立ち位置をとっているというのも、そんな思考からかもしれません。

お客さんと話をしていると
「私なんてなんにもできないから」
「私はパソコンも使えないから」
とおっしゃる方がいらっしゃいます。
私は
「子供を育てたり、こうしてつくりてを応援してくれたり、家族の面倒を見たり、私にはできないことをたくさんやってるじゃないですか。」
と答えます。
「そんなこと言ったら、私なんて協調性や可愛げのかけらもないから周りは大変だと思いますよー。でも渉はそんな人を選んじゃったんだからしゃーなし!あはは。」
と笑い飛ばすこともあります。


出来ないことにフォーカスしないで、出来ることをいかに伸ばしていくか。
出来ない自分をいかに自分で認められるか。
出来ないことをできる形にどうやって調整していくか。
健やかに生きていくことは自分だけじゃなくて、周りにいてくれる人をハッピーにする鍵だと思うのです。