【1232日のシュトーレン】

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ご注文受付中のクリスマスギフトの中身紹介、
最後はシュトーレン。
昨年もやりたいと思いつつ、
試作がクリスマスに間に合わずに
そのまま放置されていたレシピ。
ある方の
「つくりてさんの作ったシュトーレンってどんなんになるんだろう」
という一言に触発されて、
ついに完成しました。
自家製ハスの実の蜜煮、
自家製栗の渋皮煮、
自家製梅干し、
なつめや胡桃のナッツなど
私が旅先で出会ったものがギュッと詰まった
シュトーレンです。
シュトーレン発祥の地、ドイツのガイドラインによると、
「シュトーレンは
 小麦粉100%に対し、ナッツやドライフルーツが60%以上」
と定義されているそう。
つくりてのシュトーレンは
小麦粉を100%とすると、
フィリングは120%入っているので、
余裕のクリアなのである!
ちなみに1232日は
私が開業してから、このレシピが完成するまでにかかった日数。
その間、いろんな場所を旅して、
旅先でたくさんの楽しい経験をさせもらい、
それをぎゅっと詰め込んだものにしたいという思いから
名付けました。
ここからはレシピについて。
まずはシュトーレンについて調べてみました。
王道シュトーレンは
洋酒漬けのドライフルーツをたっぷり入れた生地を
たっぷりの洋酒とバターと粉砂糖でコーティングしたもの。
お菓子っぽいほろほろタイプや、
パンっぽいみっちりタイプなど
趣きはいろいろある様子。
そして何ヶ月も常温で保存が効かせるために
ドライフルーツを洋酒に漬けて、
焼き上がりに洋酒やジャムを打ち、
バターで油膜を張って中の酸化を防いでから、
粉砂糖で覆えばそのバターの酸化も防げるというわけ。
なるほどねぇ。
原理を理解した上で、
「卵、乳製品不使用でいかに保存性の高いシュトーレンを作るか」
を考えました。
卵不使用は
いつものお菓子作りと同じなので難なくクリア。
問題は
バターと粉砂糖コーティング。
まずはバターの代わりになるものを探しました。
菜種油は常温で液体なので、
コーティングしてもベッタベタ。
かといって、パームオイルは常温で固体になるといっても、
飽和脂肪酸が多いから使いたくないなと。
そこで常連さんに頂いた本をパラパラと見ていて、
カカオバターとココナッツオイルを発見。
これで何回か試作をして、
油膜問題は解決しました。
そして次は粉砂糖。
きび砂糖で代用してみたものの、
コクや風味が足りず、間の抜けた味に仕上がります。
しかも私には強すぎる甘さ。
そこで試したのか黒糖とはったい粉。
はったい粉とは
大麦を炒って挽いた香ばしい粉のこと。
黒糖だけだとベタベタになってしまいますが、
黒糖とはったい粉をまぶして1日おき、
翌日に再度はったい粉をまぶす事で
クリアできました。
久しぶりのパン作りも十分に楽しめたし、
12月はシュトーレンをジャンジャン焼くぞーっと。