【女性であること 前編】

写真はオーブンで焼く前のチョコバナナのタルト。
私は生のバナナがあまり得意ではないのですが、火を通したバナナは青っぽさがなくて好き。

今日は、先日ちょっと感じた事について。
あくまで私個人の主観なのであしからず。


私は女性である事で不当な扱いを受けた事はほぼないです。
催事などで女性オーナーだからって何か言われたこともないし、
会社さんとのやりとりでも不都合が生じたことはないし、
そもそも私をよく知る人に言わせると、特に私は慌てることもないし、堂々と、肝が座っているように見えるから、そういう扱いを受けにくい方だろうと。

思い返してみると、2例ほど思い当たる事はあります。
1例目、弊店は渉がお店を手伝ってくれているので、商談に来た男性の方に
「オーナーの旦那さん、いらっしゃいますか?」
と聞かれたこと。
事前に私の名刺はお渡ししていたので
「オーナー=旦那さん(男性)」
という思い込みをしているんだなと思ったので、
「オーナーは私ですが何か御用ですか?」
と聞くと、90%の確率で相手はキョトンとします。
残り10%が
「失礼いたしました」
とご自身の思い込みに気付きます。
1回だけじゃなくて、何回かそんなことがありました。

2例目、初見の年上の男性のお客さんに
「旦那さんが安定した収入があるから週3営業で自由にできるんでしょ」
と言われた事もありました。
多分その方はご自身が会社に勤めていて窮屈な思いをしてるから、自由に見える私が羨ましく見えて、本人も言いたくない攻撃的なことを口走ってしまったんだろうと思ったので、
「我が家は個人事業主同士なので、安定とは無縁ですし、どちらかの仕事がうまくいかない時はもう片方が頑張るという感じです。」
「私達2人は性格的に組織に属せないから、辛いながらも会社で働き続けられることは素晴らしい才能だと思いますよ。ほんと尊敬します。」
と本音で、笑顔でお話をしたら、その方はハッとした顔をして、会社でのお話を少しされた後、1番高価なギフトを買って帰られました。
たぶんお店に入った時、彼はギフトなんて買うつもりはなかったと思う。
感謝と謝罪と、いろんな感情が込み上げた結果にギフトを買ってくれたんだと思いました。

なんでこんなことを書いているのかって、先日のこと。
私が毎日作業しながら聴いているラジオ番組「荻上チキ session」で
「女性の政治参画をどう思うか」という特集が組まれていて、私は僭越にもメールを送ったら採用されて、あわわわーとなったから。

私は政治に詳しいわけではないし、1人の有権者としての平々凡々とした感想なのですが、
そこから政治に詳しい出演者さん達が議論を繰り広げていました。
ネタの提供ができて良かった!
そして私が疑問に感じていたことがクリアになって、すとんと腑に落ちましたよ。

冒頭にも書きましたが、私は仕事をするにあたり女性である事で不当な対応をされたことはほぼありません、これまでは。
ただこの先のことはわからないし、今の日本社会にはそういう側面があることは理解しています。
私の周りにもそういう対応をされて、嫌な思いをした人もいます。

もちろん業種や環境にもよるけれど、私がそういう状況にならないよう気をつけていることといえば、ただ一つ。
普段から女性である事を言い訳に使わないように、主張しないように気を付けています。
例えば

・「家庭の事情で」じゃなくて、「一身上の都合で」という言葉を使う、
・物を持つなど力仕事は率先してやる、
・ミスやできない事を環境のせいにしない、
・渉のことを「渉」か「夫」と言い、「主人」や「旦那」という言葉は使わない。
・自分の意見は物おじせず、しっかりという。

要は
「性別分業など旧来の夫婦や家族、女性はこうあるべきという考え方である」
「本気度が低い(片手間でやってる)」
「ダメでも助けてもらえる前提だな」
と取られる可能性のある行動や発言はしないように気を付けている、と言った方が正確かもしれません。
可能な限り、お店を不規則に休まないというのもその考えの元です。

これで全てがクリアできるわけではないし、こちらが気をつけたってラベリングされる場面はあると思うけど、
その人の心意気って、そういう些細なところから滲み出ちゃうものだと思うので、結構気をつけています。

ほら、かわいくないでしょー。
こう見えて真面目でしょー、つまんないでしょー。
他者に変化を求めるより、自衛手段を工夫した方が効率的だと考える私はとことん可愛くないのであーる!
でも、もしこれが困っている誰かのためになるなら本望です。
騙されたと思って、試してみてちょ。