【ちょうどいい塩梅】

台北駅のシンボル的な写真の作品が撤去されると知って、ちょっと寂しい気持ちになっています。
またどこかで会えるといいな。

今日の本題はこれとは全然違うお話しです。

丸井で1週間ポップアップすると告知してから、
たくさんの温かいお言葉をちょうだいしています。
感謝とともに、今出来ることを精一杯やって、1人でも多くの人が笑顔になれる時間を作るぞと決意を新たにしています。
恐ろしい勢いでお菓子製造&什器製造&新商品開発しまくってますぜ。
なんてありがたいことなんでしょうね。
もちろんお客さんだけでなく、販売のお手伝いをしてくれる友人達、丸井の担当者さん達、バックアップしてくれる家族、そして私自身も。
なんか真面目でごめんちゃい。

その中で周りの皆さんから聞かれた事について、私も改めて考えるいい機会だったので書こうと思います。

その1、
「どういう経緯で丸井でやる事になったんですか?」
答えは
「担当者さんに見つけていただいたのがきっかけです」
2年前頃かしら
周りでは百貨店さんに営業をして出店するぞと頑張っている方もいらっしゃいました。
そんな様子を見て、偉いなぁと尊敬しつつ、私自身は営業する気にはなれませんでした。
自信がなかったこと、そして何よりTSUCURITE がそこに立つイメージが湧かなかったのが理由です。
いいイメージを持てない時はその時ではないと判断して、
私は機械を増やして生産能力を上げ、レシピ作りに割ける時間と余力を増やすことを考えて行くことにしました。
「商品力や生産力が向上して体制ができたら、デパート出店に限らず、自ずと新しいチャレンジのお話が舞い込むだろう」
と。

そして去年2020年末、私は渉に
「来年、TSUCURITEでデパートに立ってる気がする、なんとなく。」
と言いました。
その画が頭にふわっと浮かんだから。
渉は
「デパートは大変だよ。(仕事でお菓子屋のデパート出店を手伝ったことがあるから知っている)」
と言い、お互いに半分冗談でした。

そして今年2021年、お話しをいただいたとき、驚いたのと同時に自分の直感は正しかったんだなと思ったところもありました。
正直、商業施設へのPOPUP出店は担当者さん次第でいい話も悪い話も周りから聞いていたのですが、私は心の通じる担当者さんと出会えて幸せです。
運がいいなぁ。

その2
「人を雇わないんですか?」
答えは
「もう絶対に無理って限界が来てないので、覚悟が決まりません」
意外に思われるかもしれませんが、
お菓子の製造は、
お菓子本体の製造と梱包にかかる時間が半々くらい。
袋にお菓子と脱酸素剤を入れてシーリングしてラベルを貼るのはなかなか時間のかかる作業で、効率を上げるのが難しい部分。
この部分をお願い出来る人がいたらいいなと心底思ってます。
今の作業量を3年後に同じように出来る自信は全くないから。
週7で稼働して、自由な時間は週に1、2回のランニング時間という生活は続けられないよね。
しかし2人で作業するとなると相性がものすごい大事だし、
私は自分の我が強い事を知っているのですよ。
どこかのタイミングで
「こりゃもうどうにもならん!」
という時が来たら、もしくは
「この方にお願いしたい。」
という双方のタイミングがあう時が来たら、と思っています。

その3
「この先、お店を大きくしていくんですか?」
答えは
「いいえ、そう思ってはいません」

これは昔からの常連さんから聞かれた事です。
たぶん、お菓子を担いで手創り市に出ていた私が丸井に出るだなんて、何か心変わりがあったのだろうと思われたんだろうな。
私の中では何ら変わりはありません。
お菓子を運ぶのが私か、クロネコヤマトさんか、
販売する場所が神社の境内か、デパートの中か、
お客さんが手作り好きな方か、そうではない方達を含むのか、
単にそれが違うだけという感覚です。

また今と同じことだけを続けていくという現状維持は衰退だと思っているし、何かしらの進化や変化は続けていきたいと思っています。
だからこのお話しをいただいた時は、いいチャンスをいただいたなと思いました。
たとえ失敗しても、全く気にしなーい。

余談ですが、今回の丸井出店のために私は夜な夜な木材で什器を作っているのですが、一緒に見せ方を考えて動いてくれている渉は
「これだけやって全然売り上げ上がらなかったら恥ずかしいよね」
と。
私は恥ずかしいという感覚が皆無。
「おおコケしちゃったよ、ごめんごめーん」
と笑い飛ばせる自信があります。

巻き込んでしまう人(丸井さんとか)には申し訳ないとは思うけど、
やはり今出来る事を精一杯やって失敗したんなら、清々しいよね。
次に活かせばいいだけなので、万事OKだと思っています。

話は戻り、この先について
カナダや台湾でPOPUPしたいなぁとか、
一緒に働いてくれる仲間がいたらいいなとか、
そんなことは考えていますが、
「有名になりたい」
「大きな会社にしたい」
「のし上がってやる」
みたいな競争には一切興味がありません。
これは経営者として足りない部分ですが、
子供の頃から培ってきた私の素性なので、仕方ないと諦めました。
はい、ざんねーん!

今はクラフトっぽい領域と、メーカーとしての領域の狭間がちょうど心地いいのかなと思っています。
言うなれば、
地下2階アイドルでもなく、メジャーアイドルでもなく、地下1階くらいにいたら楽しそう、みたいな。
つくりての規模感、進め方については
「ちょうどいい塩梅」
が必ずあると思うので、そこを探っています。
変化を恐れず、いざ参らん。

というわけで、私の感覚は何ら変わっていませんよという報告でした!