【カナダその37 全てを載せたトラックが来ないイベント当日】

今日はカナダ旅の続き。
ついに迎えたイベント当日。
前日までに当日の動きをイメージトレーニングして、緊張することもなく前夜は就寝。
そして当日の朝7時、ホテルの部屋の電話が鳴りました。
寝ぼけたまま出ると、スタッフのWendyの声。
「荷物を載せたトラックがまだ着いていないの。夜の間に調理器具類は集めたから、今から食材を買いに行きましょう!リストはある?5分後に部屋に行くから。」
と。

寝ぼけながらも状況を把握し、
とりあえず寝巻きから普段着に着替え、貴重品とレシピ、数少ない手持ちの食材や器具を鞄に詰め込んだところでWendyが到着。
それから私だけ関係者の車に乗せられ、車の中で買いたいものをリストアップ。
近くのスーパーやマーケットを手当たり次第回って、食材を買い込んで行きました。
運転手さんが何者なのかもわからないまま、完全にすっぴん普段着、小走りで食材を探すトロントの朝。

今回は台湾、日本、カナダの食材を使ったメニューを5つ用意していたですが、さすがに手に入らない食材もあったので、
お買い物もそこそこに会場へ入り、あとは手元にある食材で出来るメニューに変えていきます。

その時に撮った写真が1枚目の写真。
受付には担当の方がすでにスタンバイしています。
私のすぐ横ではホスト(司会進行や私の説明の足りない箇所を補ってくれる役)のカイエンと、デモでアシスタントを務めてくれるエミリーが緊張しきっていたので、
「大丈夫、なんとかなるから!とにかく楽しもう!」
と自分に言い聞かせるかのごとく声をかけ、焦る気持ちを落ち着かせながら、
「この材料はないから、レシピはこう変えよう。コンセプトもこういう風に変えれば筋が通る。」
と一つずつクリアしていきました。

そしてそのまま本番へ。
会場には25名ほどの目がキラキラしたお客さんが来てくださりました。
私は人生初の1時間デモンストレーション in English。
用意したスライドで説明しながら、実際にお菓子を作っていきます。

できるだけお客さんを巻き込みたいので、
「この日本食材知っていますか?」
「これはなんだと思いますか?」
と英語で問いかけながら、手元では作業をしつつ、カイエンやエミリーと意思疎通しつつ、頭はフル回転!

初日は機材が届かず中止になるイベントも多々あったそうですが、
私はみんなのおかげで2公演を無事に(?)終えることができました。

全体の流れ、質問への返答など反省点は多々ありますが、
この時のベストは尽くせました。
「ごめーん!うまく説明できなかったわ。今日はありがとうね。」
という私に
「明日の僕らはもっとうまくできるね。頑張ろう!」
と返してくれたカイエン。
そして日本語が少し話せるエミリーは
「ユイサン、オツカレサマ!」
と満面の笑み。
その時のベストを尽くした者同士、妙な達成感に包まれていました。

この日はスタッフたちもバッタバタ、私も全く余裕がなく、写真が皆無。
唯一あるのは、お客さんが送ってくれた1枚。

すっぴん普段着で、ヘッドセットマイクを付けて笑っている私。。。

この後、荷物を積んだトラックが到着して、スタッフたちは荷ほどきへ向かいました。

私は一旦ホテルへ戻ってから、コンサート会場へ行き、スタッフたちと合流して生祥樂隊(台湾人と日本人からなるバンド)の演奏に酔いしれました。

どんなピンチでも、同じところを目指せる仲間がいれば楽しく乗り越えられる。
これまでの一人体制のTsucuriteでは味わえなかった充実感に満たされた夜でした。

最後に、後でWendyから
「朝ホテルの部屋に行った時のユイ、ものすごくゾッとした顔してたよ。」
と言われましたとさ。あはは、否めない!