【Tsucuriteの2017年と、これからについて】

常滑の家では、時間によって移り変わっていく日当たりに合わせて猫たちが移動して、日向ぼっこ。
なんて気持ちよさそうなんだろう。
リクオさんなんて、腰をかがめてまでも全身で太陽光を浴びようと陣取っていて、可愛いったらありゃしない!

まだまだ寒い日が続きますが、2017年もあと数日で終わり。
仕事納めが多い今日にあわせて、2017年Tsucuriteの総括を書こうと思います。

先日友人たちに
「今年は激動の年だったね。」
と言われて振り返ると、
人生初、東京を出て愛知へ引越しをして、
人生初、猫を飼い始めて、
人生初、カナダで2ヶ月過ごして、
確かに激動の1年でした。
どうりで” あっという間 ”ではなく”1年経ったのも納得”な時間感覚です。
濃かった、いつも以上に濃かった、濃すぎるくらい。

今だから書きますが、
2017年はTsucuriteの活動を少しお休みしようと思っていました。
開業して6年ほど無我夢中にやってきて、”手数が足りない”という物理的な限界に達し、10年先を見据えて考え直す時が来たと感じていたからです。
そして ” やるならとことん ” な性格が災いして体にガタがきていたので、相棒にも
「2016年いっぱいは走り抜ける。2017年は愛知に拠点を移してペースを落とす。」
と宣言していました。
2016年に愛知県へ引っ越した相棒の元へ私が引っ越すタイミングも重なって、
「2017年は流れに逆らわず、身をまかせよう。」
と思っていました。
正確には” 自分にそう言い聞かせて ”いました。

すると1月頭にカナダ行きの話が舞い込み、2月末に直接お話を伺い、
「こりゃ、やらないと後悔する!」
とカナダへ行くことを決め、2017年も走り続けたのでした。

お菓子屋Tsucuriteとしての製造販売だけではなく、
會田由衣という個人としての活動をしたいと思っていたし、
誰かと何かを一緒に作りたいと思っていたし、
少しずれたけれど” アメリカでアーティストとしてのオファーをもらう ”という宣言(自己暗示ともいう)に近いことが実現するわけだし、
この先の展開を考えるためにもいいステップになるし、
何より辞退したら一生後悔すると思ったからです。
と、これは単なる後付けで、
聞いた瞬間に” やりたい ”と思った自分の気持ちに従っただけ。

そして10月にカナダから帰国した後、目標がなくなることを危惧していましたが、
そんなことは全くありませんでした。
さすがに疲労困憊でいつものペースに戻すまでに時間がかかりましたが、
自分の強みや楽しいと感じるポイントがわかり、そこから芋づる式に次の目標が明確になり、
漠然とした焦りみたいなものが消えてなくなりました。
遠回りしたようで、実は近道を歩いていたようです。

2018年Tsucuriteは製造販売のペースをぐぐっと落とします。
「お菓子屋をやめるの?」
「体調悪いの?」
と思われるかもしれませんが、私は今までの人生の中で一番健康、そしてお菓子屋をやめる気なんてさらさらありません。
長くお菓子屋を続けていくための前向きな決断です。

開業から今まで、ご縁や運に恵まれて、毎年年の初めに自分で掲げた目標はクリアしてきました。
2018年の目標は1年で達成できるものではないので、3年計画で達成しようと思っています。
2018年、2019年は粛々と土台を固めて、2020年に目標をクリアします。
獲物を狙うチーターのごとく、虎視眈々と進めまっせ。

そして自分一人の力では達成できないことなので、皆さんの力を拝借することになると思います。
友人だけでなくお客さんも含めて、
私の周りにはいろんなプロが勢ぞろいしているんだから、できないことはないはず。
私の周りの皆さま、覚悟のほど宜しくお願い致します!

もしカナダ行きの話がなく、2017年にお休みをしていたら、
「社会活動から遠のいてしまってる。。。」
「Tsucuriteが忘れられてしまう。。。」
「今までと同じやり方でもいいから再開しないと!」
と強く不安に感じて、何も変わらずにいたことでしょう。

今は、
「先を見据えて土台を固める時だ。」
「きちんと論理的かつ優先順位をつけて考えられている私、ナイス!」
「みんなでワクワクしちゃうぞ。」
と期待に胸を膨らませています。

なぜそう思えるのか、それは自信がついた証拠だと思います。
お菓子づくりのスキル云々ではなくて、
私という人間を認めて信頼して評価してくれる人の存在と逆に私がそう思える存在をしっかりと肌で感じることができたからです。
もちろん今までもたくさんの友人やお客さんの応援はしっかりと届いていました。
しかし今年、言葉が不自由なバンクーバーという場所で初対面のスタッフ達とあれだけ濃い関係を築くことができ、
「これはこの先の長い関係の始まりだから。」
と涙を流しあえたことは、
私にとって大きな気づきと自信に繋がりました。
どんなに切羽詰まった状況でも、若いスタッフが私のための準備が整わずにパニックで涙していても、
「大丈夫だよ、問題ないない!だって私はユイだよ!
なんとかなるに決まってるじゃーん。とにかく今を楽しもう!」
と笑顔でいられた自分と、そう育ててくれた仲間たちが大好きです。

またカナダから帰国後、たくさんの友人たちやお客さんが
「おかえり。」
と声をかけてくださって、とても嬉しかったです。
自分の居場所、ベースがある事を実感しました。
そして日本国内での活動は実質3か月ほどブランクがありましたが、Tsucuriteは忘れられることなく、むしろ応援してくれる人が増えました。

そして
「Tsucuriteさんが頑張っていたから、私も頑張ろうと思いました。」
と、自分を重ねてくれた方が多かったと後から知り、
とてもとても嬉しかったです。

そんな人たちを含めて、Tsucuriteは ” team Tsucurite ”だなと改めて感じています。
(チームに属したくないと言われても、私は勝手にチームメンバーとみなします。)
もー、会員証とか連絡網とか作っちゃおうかしら。

2017年はこの先の人生に役立つ、とても大きな収穫がありました。
2018年はもっとteam Tsucuriteの輪が広がっていくように、
つまりは私の人間力がUPするように、自分磨きに精を出したいと思います。
前厄なんて跳ね飛ばしてやるー!

というわけで、
2017年も皆様に支えられて楽しい日々を送る事ができました。
心から感謝しています。
2018年もTsucuriteと會田由衣をどうぞよろしくお願いします。